Dawn FM

The Weeknd、5作目のフル・アルバム。第1弾シングル「Take My Breath」を聴いた時は正直ピンと来なかった。いま全体を聴いて、見事なアルバムであると良くわかる。夜半過ぎ(After Hours)から夜明け前(Dawn)という流れからもわかるように、本作は新３部作の2作目らしい。また、煉獄の死者がトンネルの先の明かりを目指している様子を歌ったとも。とはいえ、音楽に絶望感はない。逆に、特に5までのアップテンポなレベルの高い楽曲群は、一気に聴く者の気持ちを持っていく。前作と比べると、立ち上がりの勢いは際立つ。FMライクに、曲間の切れ目なく自然と次のトラックに入る作りも上手い。クインシー・ジョーンズのモノローグの6は、フェイズを変える。The Weekndは祖国エチオピアなどの飢餓問題に寄付活動をしており、21年9月にBlack Music Action Coalition主催の第1回Music in Action Awardsで、クインシー・ジョーンズ・ヒューマニタリアン賞を受賞している。キャリア初期に出会ったクインシーがかけてくれた言葉に大きな影響を受けたと語る彼にとって、この短いトラックは何よりの誇りではないだろうか。popな7、8以降、ダークさが濃くなるが、13からビートが戻り、70年代コンテンポラリーR&B的な14、明るくアップテンポでベタなシンセリフになぜか救われる感のある15に続く。映画俳優ジム・キャリーによるDJの16、安らかさに包まれていく感覚でアルバムを終える。CDのインナースリーヴは、ジャケ写真を折りたたんだだけ、曲名も演奏関係クレジットもなし。そもそも、CDのどこにもタイトルすらない。ただ、“The Weeknd”とあるのみ。“ラジオなんて、聞き流すだけだろう？” シニカルなThe Weekndらしいといえば、らしい。22年1月から全世界を廻る予定だった「After Hours til Dawn Stadium Tour」は、夏に延期されたが、アジアも予定されている。‘18／12月の幕張での予想外に荒々しいライヴは強烈だった。アルバム2枚分を一気に体験できそうな期待を胸に、本作を楽しみましょう。1. Dawn FM、2. Gasoline、3. How Do I Make You Love Me?、4. Take My Breath、5. Sacrifice、6. A Tale By Quincy、7. Out Of Time、8. Here We Go... Again feat. Tyler, The Creator、9. Best Friends、10. Is There Someone Else?、11. Starry Eyes、12. Every Angel Is Terrifying、13. Don't Break My Heart、14. I Heard You're Married feat. Lil Wayne、15. Less Than Zero、16. Phantom Regret By Jim

密室感、ノスタルジー、冷涼感と相反するファクターに満ちたDAWN FMは夏の夜にぴったり。今までに無いトータル感があとを引く。まさに黒いダフトパンク、次はどう仕掛ける？

特にNo6からのNo7が好み。

聴きたい曲があったため購入。良かったです。

ジャケット写真の顔が怖い分中身とのギャップがいい。

タイトルの通りＦＭ仕立てのアルバムになっていました♪最初のアナウンスの通り彼のＦＭ放送を皆さんで楽しみ身を委ねましょう♪朝に聞いても、夜に聞いても、ドライブで聞いても最高の1枚だと思います♪夜明けのＦＭ…皆さんの解釈は様々だと思いますが、こんなＦＭ放送も素敵ですね♪彼の発想に、そして最高な歌声に私は癒されたりダンスしたり大満足な１枚でした♪そしてオマケ…日本でよくＦＭを聞いてる方は「あれ？この音声って…もしかして？」って、こんな遊び心も嬉しかったです♪

アルバムに捨て曲なしです。さすがのクオリティです。

このアーティストのメロディラインが大好きです。80年代、私は中学生で洋楽の虜になり、MTVやベストヒットUSAを欠かさず見てました。2000年以降は洋楽番組は殆ど拝聴してませんが、テレビや映画等で偶然自分好みの曲に巡り逢った時検索してCDを購入してます。このアーティストもその一人ですが、メロディラインが80'sに流行った カルチャー・クラブ、TFFや「テクノ」を彷彿させるんです。しかしながら、そのベースを根底にしながらもオリジナル性はあるので新鮮さもあります。FMラジオを聞いているような面白さもあり表現力と編曲も素晴らしいです。学生時代の洋楽好きな友人に以前聞かせた時「80's聞いてるみたいだ」と言われ、納得しました。音楽もファッションも形を変えて現在は「エレクトロ」というジャンルになり輪廻するものだなぁと感じました。彼の音楽はずっと聞き継がれると勝手に豪語する５０歳の私です。